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ラグビーミュージアムをつくろう KAI

ジャパンラグビーのアーカイブとラグビーの魅力を伝えるミュージアムをつくりたい!

みなとスポーツフォーラム エディー・ジョーンズ 

みなとスポーツフォーラム01

「田中という名前の選手を他に知りませんか?」
日本代表ヘッドコーチ エディー・ジョーンズさんがジョークまじりに言いました。

日本代表が今年のワールドカップの予選を通過し、
2015年のワールドカップでクォーターファイナルに残るために重要な課題のひとつとして、
エディーさんは日々勝ちにこだわる姿勢としての『心構え』をあげていました。
その『心構え』を持った選手として絶賛していたのが、なんとラグビー選手ではなく野球選手で、
今年ヤンキースに移籍した元楽天イーグルスの田中将大でした。
スクリーンに投映した田中将大の映像を見せながら、
マウンド上で相手バッターと対峙する鋭い目つきの田中の表情や、
相手打者を打ち取った時のガッツポーズなど闘志を前面にむき出しにする
その根底にある彼のファイティングスピリットを称えていました。

ラグビーでは田中史朗(パナソニック、ハイランダーズ)を例に挙げて、
彼のような闘う姿勢を持ったプレーヤーがもっと増えて欲しいと述べていました。
同じ「田中」姓なので、「『田中』という名前が良いのでしょうか」と言った後、
冒頭のジョークにつながり会場からも笑いが起きていました。

「2014年、日本代表の進む道」と題して昨日おこなわれたエディー・ジョーンズさんの講演は、
エディーさんの理路整然とした説明(通訳の人も素晴らしい)と
自信を持っての言い切りとユーモアを絡ませた語りのお蔭で、
「居眠りをしていたら起こして恥ずかしい思いをさせます」と
エディーさんから脅かされたからではありませんが(笑)、
寝る暇など全く無い面白い90分間でした。

いくつかの話をかいつまんでお伝えします。

ゲームインテンシティをポイントについては、日本では質の高い試合が少ないので、
解決方法としてストレングスとコンディショニングを上げるという話がありました。
世界トップ10のチームは質の高い試合を年間30試合おこなっているのに対して、
ジャパンは6試合、トップリーグでは3~4試合しかないそうです。
ジャパンは世界の1/5しかないというのはかなり大きなハンディ(遅れをとっている)ではないでしょうか。

ゲームは『混沌』とした中でおこなわれるので、
完璧じゃない状態の中でプレーできるようにすることが大事であり、
そのためにディフェレンシャルラーニング(特異学習)を今後増やしていくそうです。
横に並んでおこなうランパスを例にとり、あのような状況はゲーム中にはあり得ないので
何本もやる意味はなく、1回やれば十分と説明していました。

そしてスクラムとラインアウトを向上させるという話においては、
フランスラグビーではスクラムがすべてと解説した後、
日本でもバックスの福岡や藤田ばかりに目を向けるのではなく三上正貴や畠山健介にもっと注目し、
インタビューで喋らせたりマスコミも取り上げて欲しいと語り、場内の笑いを誘っていました。

ワールドカップは普段からやっているラグビーを非凡な環境でおこなうので経験値が重要であるため、
2015年のワールドカップの時には選手たちの総キャップ数を550に持っていく予定にしているそうです。
(現在はジャパンは400、RWC優勝国は650)

JAPAN WAY(ジャパンとは)として、以下の3点を挙げていました。
・早いスタート(先制し前半終了時にリードしていること)
・絶え間ない動き
・リロード 15人が立つ

講演の後は質疑応答に入りましたが、一番多かった質問「勝ちにこだわる姿勢」をどう養うのか?
という質問に対しては、コーチ主導で養うのではなく選手主導であるべきで、
コーチが適切な環境を与えれば選手自らが闘争心をむき出しにすると答えていました。

またこんな話も・・・。
「ラグビーで一番大切なのはスキルでありテクニックではない。
そして残念なことに日本人はスキルがない」と語り、
スキルがある数少ないプレーヤーとして立川理道、田村優、山沢拓也の名前をあげていました。
まだ大学2年ですが山沢はやっぱり凄いプレーヤーなんだと、あらためて思った次第です。

※筆者注:講演の正確で詳細な内容は、後日掲載されるJRFUのみなとスポーツフォーラムのページでご確認下さい。

次回のみなとスポーツフォーラムは、4月30日(水)19:00から麻布区民センターでおこなわれます。
ラグビーワールドカップ2019組織委員会 伊達亮 氏による
「新国立競技場がメインスタジアムに! RWC(ラグビーワールドカップ)開催都市はこう決まる!」です。

みなとスポーツフォーラム03

category: 一般

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