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ジャパンラグビーのアーカイブとラグビーの魅力を伝えるミュージアムをつくりたい!

伝説の男 

ラグビーリパブリック(http://rugby-rp.com)の「伝説の男」に、
元木由記雄さんが登場しました。

RWCアンバサダー記者会見
先日RWC2019のワークショップで初めて本人と会いましたが、
同じ大学の先輩というだけでラグビー経験者でも無い私が
伝説の男と会話し、一緒に写真まで撮らせてもらったことを考えた時
これは凄いことなんじゃないかと、あらためて感じました。
(松田努さんにも同じことを感じます)

私が彼を初めて知ったのは、大学1年の大学選手権の時です。
印象に残っているのが、決勝の早稲田戦、吉田義人の逆転トライにつながる直前の
クイックパス。そして和製マイク・タイソンと言われたあの顔つき。
本人は実際どう感じていたか分かりませんが、
外見だけのことだとしたら決して褒めことばにはなりませんけど、
「強さ」を含めての尊敬を込めた愛称だったと思うので
満更悪い気はしていなかったかもしれません。
大阪工大高時代、淀川の河川敷を自身の背丈分くらいスコップでせっせと掘り、
また埋めるという鍛錬を毎日続けたという逸話が、紹介されています。
昭和初期の時代じゃあるまいし、本当だったのかと思いますが
妙に彼にピッタリときます。

こんなエピソードも紹介されています。

2001年度の全国社会人大会準決勝、トヨタ戦。
キックオフでCTBの位置からタックルにいこうと追いかけていったら、
味方選手の顔と自分の顔がぶつかって頬骨を6カ所折った。
しかし、3週間後には試合に出場する。

そういえば、顔をガードして試合に出場する彼を見た記憶があります。
痛みに弱い私には絶対真似ができない芸当です。
それ以前に、痛みに弱ければラグビーはできませんね。
彼の日本代表や神戸製鋼での活躍は、素晴らしいの一言に尽きますが、
私にとってはやはり明治の元木由記雄に一番強烈な思い出があります。

大学3年の大学選手権準決勝。
これまで順調に勝ち続け、3連覇を狙う明治でしたが、
このシーズン波に乗り勢いづいた法政に18‐42とまさかの大敗。
しかもこの試合で肋骨を痛めた元木。
悔しい思いを胸に翌シーズンにキャプテンとなった彼は、法政へのリベンジに燃えていました。
そして打倒法政だけをひたすら考え続けました。
ところが大学選手権2回戦の大東大戦でピンチが訪れます。
点差や状況の詳細はちょっと覚えていませんが、
もしかしてこのまま敗退か?というピンチに、
彼の自陣からの突破をきっかけに得点につながり、逆転勝利を収めました。
その後、準決勝も勝利し決勝へ進出。
そして決勝の相手が、何と彼が対戦を待ち望んでいた法政でした。
組み合わせ次第では、それ以前に対戦する可能性が十分にあったにもかかわらず
決勝という舞台での再戦となったこの巡りあわせは
まさに神様が用意してくれた舞台であったと、
運命的なものを感じざるを得ませんでした。

1994年1月、国立競技場。
法政に負けた悔しさと3連覇を逃した無念さを持ち続けていた私も
こっそりと仕事を抜け出し決戦の場へ向かいました。
結果は、彼の獅子奮迅の活躍により41‐12と前年のスコアをひっくり返したような大差の勝利。
競技場で思わず万歳しました。
とにかく負けず嫌いの彼にとっても、最高の勝利だったのではないでしょうか。

「伝説の男」の記事の中に、ラグビーマガジン誌上でのインタビューが載っています。

将来こうなりたいとかよりも、眼の前のことに全神経を集中させてやってきた結果がこうなった、
という感じですね。僕の根本にあるのは基本プレーです。
しっかり当たって、しっかりタックルする。全部全力でやってきた。

-将来こうなりたいとかよりも、眼の前のことに全神経を集中させてやってきた-
このことば、好きですね。

-僕の根本にあるのは基本プレーです-
同じことを語っている彼の新聞記事を会社のデスクの上に置いてあります。

元木由記雄新聞記事

category: 思うこと・感じること

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